ミツバチが紡いで生まれた はちみつと梅のお酒、誕生
百蜜の養蜂地のひとつに高崎市榛名町の梅林がある。訳あって人手から離れ置き去りになった林を、枝払いや雑草刈りなど林の健全化を目指した整備をする代わりに養蜂場としてお借りしている。
蜜源植物に富み、農薬とも無縁の梅林はミツバチにとっても嬉しい立地。ミツバチが蜜集めのついでに花粉も運ぶ(花粉媒介)ので、6月ごろにはぷっくりたわわな梅の実が、所狭しと枝になる。その梅の実と、同じ高崎エリアで採れた初春のはちみつで梅酒を作った。
今回の醸造も、蜂蜜酒「八百」と同様、同じ長野原町内の老舗酒蔵「浅間酒造」。何度もやりとりと試作を重ねできた梅酒は、梅のフルーティーな酸味と、はちみつの華やかな甘みがしっかり活きた味わいに。少し残した濁りがこっくりとした雰囲気を醸す、琥珀色の美しいお酒に仕上がった。
ちなみに梅の実は、梅もぎイベントを開催し、きたもっくスタッフのほか一般の方もご参加、わいわい賑やかにもいだ時のもの。その梅の実で、これまでにも梅ジャム・梅エールを作り、多くの方にお楽しみいただいている。
ミツバチが自然と人の間を縫うように紡いだ豊かでおいしい輪は、新しい弧を描きながら着実に広がっている。