森のキャンバス
障害者芸術活動支援センターのアートイベントを開催

障害者芸術活動支援センターのアートイベント
紅葉真盛りのルオムの森で、こどもから大人まで、障害のある人もない人も、誰でも自由に参加することができるアートイベントが開催された。


令和5年4月に開設された「群馬県障害者芸術文化活動支援センターこ ・ ふぁん」がイベントを主催。

アートを通じて障害者の社会参加を促す取り組みは全国に広がっており、群馬県内でもNPO法人を中心にオリジナル作品の制作や販売、作品展などが行われている。

こうした活動を支援し、「ネットワークの構築」「相談支援」「人材育成」などの事業を行う支援センターも、各都道府県に徐々に開設されてきている。

障害者芸術活動支援センターのアートイベント
きたもっくでは、障害者の表現活動を支援する群馬県内施設の作品展を、2018年からルオムの森で開催。高崎市の「アトリエ アート・オン」、桐生市の「あめんぼ」の作品展をきっかけに、中之条町の「なかんじょアートミーティング」、嬬恋村・長野原町の「アトリエもく」と続けてきた。

一方で、キャンプ場でも清掃業務への従事というかたちで就労支援を行い、きたもっくだからできる取り組みを模索しながら実施している。


イベントでは、地産のカラマツを使った特大キャンバスを制作。地域の酪農家にも協力をしてもらい、牧草ロールも設置した。

最初は遠慮がちに隅の方に小さな絵を描いていた人も、人が増えてそれぞれが自由に描いていると、自然と大胆な筆使いに変わっていく。

2日間のイベントの後には、木の下地が見えなくなるほどたくさんの人が色を重ね、背景の紅葉にも負けない彩りの作品が完成した。


これからを生きる世代が、この世界にはいろんな人がいて、アートや自然の前ではどんな条件も関係なく平等であると、純粋に実感できる機会を作ることが私達の世代の役割だ。

インクルーシブな社会は、システムの構築だけではなく、リアルな実感の積み重ねで実現できるのではないだろうか。

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