「どこからがゴミで どこまでがゴミではないのか?」デザインハブ企画展出展

東京ミッドタウン・デザインハブ第100回企画展「かちのかたちたち展ー捨てる手前と後のこと」に、きたもっくの取組を出展した。本展は、多摩美術大学が2021年より取り組んでいる共創プロジェクト「すてるデザイン」を通じて、私たちの暮らしの中で発生する「ゴミ」の定義について考察する企画展。デザイナーやクリエイター、世界や日本の先行事例、学生作品を通じて、ゴミの認識の転換について提示し、社会課題を共に考える機会にしていく。

サーキュラーに向き合わなければいけない時代

大量生産・大量消費が前提の社会から、資源を循環させていくサーキュラーな社会へ。感染症や世界情勢が引き起こす混乱によって社会システムの不安定さが浮き彫りになり、現実の課題として表面化している。

浅間高原の地域資源を価値化し、資源を活かす場をつくる。きたもっくのすべての事業活動の根っこはその循環にある。

資源は「カスケード利用」する

カスケード利用とは、資源を多段階的に活用し使い切ること。伐採した木は、価値の高い順に家具材、建材、最終的にエネルギーとして活用される。自然の特性を無視した大量消費は循環へと繋がらないが、きたもっくが主として扱う広葉樹は樹齢が若いうちに伐採すると萌芽更新が行われやすく、限りある資源を次の世代へと繋げることができる。伐採現場に捨て置かれることが多い枝もプロダクトに昇華することで、極力ゴミとして廃棄しない。

ゴミの認識を転換し資源と捉えるときに、新しいクリエイションがうまれる。製材等によって出る大量のおが粉もそのひとつだ。おが粉は北軽井沢の主産業である酪農で牛の敷料として活用できる。また、糞尿と混ぜることで農業堆肥にもなる。薪ボイラーやキャンプ場の薪ストーブで使われ最終廃棄物として出る灰も、農地や造園の肥料として活用できる可能性がある。地域の産業を横断して連携することで、ゴミがゴミではなくなる。

容易ではない地域連携を実現するため、きたもっくは長野原町と包括連携協定を締結している。長野原町はバイオマス産業都市構想を掲げ、地域のゴミとされてきたものを産業の枠をこえて活用し、農・林・福が一体となった豊かな地域の実現を目指している。酪農で出る牛の糞尿や観光業の生ゴミによってバイオガス発電を行い、消化液は液肥として農業に活用される。豊富な山林資源も木質バイオマスボイラーによる熱源として利用するなど、資源が地域の中で循環していく。

どこからがゴミで、どこまでがゴミではないのか?

ゴミも創造力で資源になる。創造の突破口になるのは、地域の歴史や風習、テクノロジーによるイノベーション、そして既存の枠にとらわれない共創だ。

薪ボイラーで活用される、通常はゴミとして廃棄される端材