ナラの木活用プロジェクト❸
自然の多様性を伝える ユニークな教室札

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ナラの木活用プロジェクト続編は、小学校の教室札。
応桑小と北軽井沢小が統合し、令和6年度に開校する学校で、子どもたちを晴れやかに迎え入れたい。
遊び心から生まれたアイデアが、浅間の豊かな自然によって唯一無二の彩りになりました。

ユーモアから生まれた 木の数え札

西中学校が東中学校に移動し、空いた校舎に「浅間小学校」ができる。
全部で40ほどある教室札が、2つ目の依頼品。
25cm角のナラ板に、図書室は本、音楽室はピアノなどの絵を刷る。

教室札

悩んだのは、1年生など学年を表すデザイン。
いちご・にんじんではじまる数え歌を思い出し、地域の木が当てはまるか考えてみる。

イチイ

1は赤い実のなるイチイ。2はニレやニセアカシア。
3はサンショウの木を浮かべるが、ポピュラーなサクラとミズキに落ち着く。
4はシラカバ、5はゴヨウマツ、6は…となって頭を抱えた。

6 → ロック → 浅間石…ダジャレ案まで飛び出す。
エゴノキの別名が「ロクロギ」だと教えてもらい、安堵した。

教室札デザイン

集材でもロクロギに苦労した。
あまりにも見つからず町に捜索を依頼すると、なんと北軽小に生えているという!
奇跡のような巡りあわせに驚きながら、ある想いが芽生えはじめていた。

ロクロギ伐採

「なんの木本棚」が伝えたいこと

ナラの木と同じように、それぞれの木には生えていた場所での歴史がある。
しかもロクロギは他の原木と異なり、教室札のために伐採したため、少なからず心が傷んだ。
幹も細く、何枚も接いで板にした。そんなエピソードを子どもたちに伝えたい。

9樹種の板が出来上ると、その色や質感、重さの違いに改めて驚いた。
手にとって触れて、それぞれの物語を読むことができる「木の本棚」は作れないだろうか?
早速、木工チームに相談する。
背表紙の賽の目は、秘蔵の紫檀を埋め木にしてくれた。
山形の会社に依頼したUV印刷も、素晴らしい出来栄えだ。

なんの木本棚

浅間小の開校は令和6年度のため、お披露目は1年後になる。
新しい学び舎が、子どもたちにとって思い出深い場所になるように…
これからも、私たちに出来ることはないだろうか?
もっと伝えられることはないだろうか?…そんな想いを強くしている。

教室札

ナラの木活用プロジェクト(まとめ)

プロローグ


1:巨木が校歌板になるまで
2:浅間の大地を表現した 校歌板
3:自然の多様性を伝える 教室札
4:読んで感じる なんの木本棚
5:手触りを楽しむ 木のメモ帳
produced by あさまのぶんぶん