はだかの火に集う『アサマ狼煙』

晩秋の早い日暮れさえ待ちきれず、煙のあがる会場に人々が集まる。場所は、キャンプ場・スウィートグラスと宿泊型ミーティング施設・TAKIVIVA。柱状に立てられた巨大なスウェディッシュトーチや、丸太にV字の切り込みを入れた焚き火炉が横たわり、赤々と燃える火を皆で分け合う。使用するのは北軽井沢で作られた上質な薪や炭だ。

2021年に6回目を迎える『アサマ狼煙』では、初の参加費制を導入する。これまで5回無料だったイベントの有料化は、社内でも賛否両論に分かれた。自社で薪を製造しているからこそ、コストを抑えて、参加費を発生させずに開催してこれた。そのふるまいは喜ばれ、ここまで成長できた一方、山が育み、労力をかけて大切に作ってきた薪の価値が見えにくくなる側面もあった。地域の風土に根ざした産業を持続的なものにしていくならば、それを伝えることと同じく、適正な価格に向き合うことも重要だ。

スウィートグラスで行われる他のイベントと比較して、挑戦的な内容のアサマ狼煙。誤解を恐れずに書けば、来場者ニーズそのものを変えていけるような、既存のイベント概念を打ち破れるものにしていきたい。その一歩とする試みを、今後のイベント拡大を見据えた布石として、今年も空高く狼煙を上げる。