多摩美術大学「TCL」で きたもっくによる講義

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多摩美術大学が社会人に向けて行うデザイン経営講座「Tama Art University Creative Leadership Program(TCL)」で、きたもっくによる講義が行われた。

TCLはデザイン経営をビジネスに実装する講座としてスタート。「デザイン」は今までデザイナーなど一部の人のモノだという誤解によって、ビジネスの可能性が損なわれてきた。今、世界をリードするエクセレントカンパニーでは、デザインやクリエイティブを担当する役員(CDOやCCO)を配置する動きが加速している。今後世界において、デザインなきビジネスはないであろう。創造性を武器にできるビジネスパーソンだけが未来を担える。その人材育成が急務とされる日本において、「TCL」は、ビジネスにデザインという思考の突破力をビルトインさせ、日本のビジネスパーソンをアップデートさせる取り組みになるだろう。(多摩美術大学HPより抜粋)

なぜ、きたもっくの事業にデザイン思考を感じるのか。有機的に繋がり合う事業には、直感的に美しいストーリー性を感じることができるのかもしれない。きたもっくには「自然に従う」という指針となる価値観がある。都市のマーケットに右往左往せず、指針をぶらさずに必然のストーリーを紡いできたことが、VUCAの時代に突入した今、注目されているのだろう。

ただ指針を定めても、組織に落とし込むのに苦労をする事業者は多い。きたもっくは北軽井沢の自然というフィールドを、メンバー全員が生きるように働きながら共有している。そこから生まれる創造性は、肌感のあるものとして実感できる。言葉を決めることが重要なのではなく、足元にあるフィールドを正しく理解することが重要なのだ。35kmの地域経済圏というフィールドをあえて設けることは、自律し創造性をもった組織をつくる鍵となる。

相向かいではなく同じ方向を共に見る大切さを、羊や焚き火の体験から語るきたもっく代表の講義は、テキストからは得られない肌感のあるものとして伝わったはずだ。