山と人を繋ぎ直す あさまのぶんぶん祭り

年に一度の「あさまのぶんぶん祭り」がルオムの森で開催された。きたもっくの地域資源活用事業、その総称が「あさまのぶんぶん」。自分たちが取り組む様々なコンテンツを知ってもらうところから始まったイベントは、山と人の関係を繋ぎ直す役割へと変化を始めている。

 

少し前まで、北軽井沢は薪炭の生産地として山に人が日常的に入り、木を伐り出して生活に必要なプロダクトを作り、それが仕事と暮らしに結びついていた。広葉樹が豊富な山は野生動物の棲家でもあり、山の生態系を保つことは、そこで人が生きていくためにも必然のことだった。

エネルギー革命によって薪炭の需要がなくなり、山と人の関係は希薄になった。地域の産業も変化し、自然と人が離れていく。懐古主義ではなく、地域が持続可能なかたちで存続していくためには、身近にある自然と人の関係を再構築し、持ちつ持たれつの関係をつくることが大事だ。それが地域における新産業の創出につながる。

あさまのぶんぶん祭りは、山と人の距離をちょっと近づける。

子どもたちは林業用重機の丸太積みショーに夢中になり、ロープワークによる木登りを体験。山野草から蜜を集める蜜蜂の様子を観察し、地元の食材で作られたソーセージを炭で焼いて頬張った。『卯三郎こけし』による群馬県のミズキから作られる木工こけし作り体験や、長野県伊那市で森と暮らしを繋げる取り組みを行う『やまとわ』によるトークショーなど、山に関わる人が自分の仕事を体験してもらった。

イベントには浅間山の周りに住む、群馬県や長野県の地元の人も多く来場した。参加した子どもたちが将来、山や地域の自然と関わる仕事がしたいと思うようになるかもしれない。地域の未来を創るとは、どれだけ次の世代にこの地を好きになってもらうか、そのために今いる人たちが尽力できるかではないだろうか。

祭りはまだ始まったばかり。ここで山と関わりながら生きる魅力を、自分たちも日々確かめ続けることで、10年50年と続く祭りになるはずだ。