地域でつくる!おいしい未来─
キノコは「木の子」めくるめく無限循環

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あさまのぶんぶんから車で数分にある「やまこきのこ園」も、堆肥づくりの大切なパートナー。キノコは「木の子ども」。例えば松茸はアカマツ、舞茸はミズナラなど…母体となる樹類が決まっているのだが、工場で生産する場合は人工的に苗床を作る。
「菌床」と呼ばれ、おが粉をベースに米ぬかやとうもろこしの芯などを砕いて固めた食パンサイズのブロックだ。その中に種菌を埋める。ミストシャワーが降りそそぐ棚にびっしり並べられ、湧き起こるように生えるキノコたち。その姿は神秘的で、不思議な生命力に満ちている。
収穫が終わったあとの「廃菌床」は、乾燥させてボイラーの熱源にしたり、粉砕して畑にまいたりしていたが、まだまだ栄養たっぷり。堆肥に混ぜると驚くほど野菜が美味しくなり、食味試験でも好評価を得た。「あさま廃菌床堆肥」と名付け、地域農家の期待も高い。

きたもっくが一昨年に導入した薪割り機(ピノサ)は、オイルを使わないため発生するおが粉がクリーン。やまこきのこ園による菌床検証もパスした。あさまの薪からおが粉が出来て、おが粉から舞茸や椎茸が生える。ぶんぶん生まれのキノコたちが、いつかキャンプ場の食材 セットや私たちの食卓にならぶだろう!そして、その抜け殻が森を育てる土になる…大いなる循環の輪が、ゆっくり回りはじめている。