きたもっく仕事図鑑44
ミツバチたちの健康をまもる仕事
養蜂家に「内検」と呼ばれる仕事がある。巣箱を開けて、ミツバチたちに異常が無いか確認する、いわば健康診断だ。
ミツバチは社会性昆虫、1匹の女王バチと多数の働きバチと少しのオスバチで1つの群れ、同じ巣箱で生活する。女王は卵を産み、若い働きバチは巣内で育成係やお掃除を、危険が多い巣の外での蜜集めはベテランが勤める。群れ全体で一つの生き物のように役割分担が明確で、合理的。内検では、ミツバチ1匹ずつを見るというより、巣箱(群れ)全体のバランスを見ている。
取材日は7月1日、高崎から花の開花を追って各地に散り散りになっていたミツバチたちは、北軽井沢に集まりつつある。春から走り続けた採蜜は残すところあとわずか。採蜜が終わると「人工分蜂」がはじまる。越冬に向け、群れをのれん分けするのだ。
▼養蜂チーム3人それぞれが1箱ずつ見ていく
▼蓋を開けて巣枠を持ち上げ、健康状態をチェック
▼巣枠の周りについたミツロウやヤニを削ってきれいに
▼新しい箱に巣枠をミツバチごと移動(人工分蜂をしない時期は、そのまま元の箱に戻す)
▼蓋にはどんな状態かを記入
▼健康診断の記録(2024年5月9日撮影)
内検の頻度や内容は、時期によってまちまち。女王バチは元気か、蜜は足りているか、ダニにやられて弱っていないか、などを確認。
【天敵!ミツバチヘギイタダニ】
ミツバチに寄生し、病気のウィルスを媒介。ダニが増えるとミツバチが減り、群れの活性が落ちてしまう。ミツバチの幼虫~さなぎの間で繁殖し、オスにつきやすい習性があるため、オス用の枠を別にしてダニ対策をしている。
▼ダニ対策用のオス枠にできてしまったメスの巣をカット、ぽこぽこしているのが王台(女王バチを育てるための巣房)
いきもの相手の仕事、人間の思い通りに行かないことは多い。だからこそ、注意深く観察し、あれこれ考察しながらできる限りの対応をする。はらはらするけど、発見がありおもしろい(はらはらは、どきどきとわくわくと表裏一体)!
これからの時期は、採蜜の代わりにクマやスズメバチの襲撃から守り、ハチたちの健康管理をしながら秋の花が咲けばそれを追って低標高地の高崎にお引っ越し。
今年もたくさんのハチミツをお裾分けしてもらった。もちつもたれつ、同じようで全く違う1年がまた巡っていく。
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