数字で見る北軽井沢：冬はどれくらい寒いのか？
北軽井沢は一年の半分が冬と言っても過言ではない。実際、暖房は9月末から6月中旬まで出番がある。では、厳冬期は一体どれくらい冷えるのか？
キャンプ場では、気温や積雪が冬の集客のネックになる。リスク管理もキャンプのうち、路面凍結での交通事故や防寒具不足ではアウトドアを充分に楽しめない。しっかり準備をしたうえで来場していただくためにも、現場の状況をタイムリーに発信する必要がある。
そんな経緯から設置した温度計。キャンプ場スタッフが毎朝、8時～翌朝8時ごろまでの最高・最低気温をアナログ計測している。2020～2024年までの5年間で寒さの検証をしてみた。
▼夏の気温はこちらを参考に
日ごと年ごとに異なる傾向
温度差が少なく、同じような日が続く夏とくらべ、冬は寒暖差が大きく、暖かい日があれば寒い日もあり、その日ごとにコロコロ変わる。年ごとに積雪量や気温も違う。今年はどんな冬になるか、毎年、宝箱をのぞくような気持ちで寒さをむかえる。
▼気温のグラフはジェットコースターのよう
毎月、気温のグラフを作成している。1日ごとの気温を知りたい人はこちらの天気＆気温へ（12月・1月・2月・3月）
▼各月の温度割合、年によってあたたかい年と寒い年とばらつきがある
※管理棟の温度計でスタッフが計測しているので、精密ではありません。あくまで目安として参考にしてください。
5年間で最も冷えた日は-15℃
2023年1月25日に－15℃を観測、この日は最高気温も－10℃！！当時「十年に一度の最強寒波」と言われ、全国的に大雪や暴風、低温となった。
▼強風によって吹きだまりができたり、パウダースノーが薪棚に積もった：2023年1月25日撮影
最低気温が－10℃を下回った日の割合は、12月2％、1月18％、2月11％、3月3％だった。
最低気温が最も低かった日
12月：－12℃（2021年12月28日）
1月：－15℃（2023年1月25日）
2月：－13℃（2025年2月21日）
3月：－11℃（2025年3月7日）
－10℃を下回る寒さとは、想像がつくだろうか？深呼吸をすれば、鼻毛が凍り、肺がチクチク痛む。それでも、清々しい空気感にきらきら輝く景色がやみつきになる。ちなみに家庭用冷凍庫は－18～ー20℃。
1月2月は3割以上が終日氷点下
最高気温がマイナスだった日＝昼間も氷点下の日は、12月20％、1月35％、2月31％、3月6％だった。
最高気温が最も低かった日
12月：－5℃（2021年12月26日）
1月：－10℃（2023年1月25日）
2月：－5℃（2022年2月21日）
3月：－2℃（2025年3月7日）
冷蔵庫は0～8℃、日によっては冷蔵庫の方があたたかい。「凍らせたくないものは冷蔵庫に避難させる」は北軽あるあるだ。
暖かい日、冬に降る雨
からりと晴れる日が多い北軽井沢の冬。気温が低いので、雨雲がかかれば雪になるはずが、ここ数年真冬でも雨になる日が出てきた。
2023年：1/15、2/13、2/19、3/23、3/25、12/15
2024年：1/21、2/15、2/19、2/21、3/25、3/29
冬の雨は非常にやっかい。雨のあとに気温が下がれば、道路はあっという間にブラックアイスバーンへ。どんなに慣れた地元民でも出歩きたくない路面状況になる。すべりにくい歩き方のコツは、足の裏全体を地面につけてペタペタとペンギンのように歩くこと。
最低気温が最も高い日
12月：3℃（2023年12月15日）
1月：3℃（2023年1月15日）
2月：5℃（2024年2月20日）
3月：10℃（2024年3月30日）
最高気温が最も高い日
12月：18℃（2023年12月10日）
1月：14℃（2023年1月14日）
2月：17℃（2021年2月22日）
3月：21℃（2025年3月27日）
積雪
初雪
浅間山に3回雪が降ると麓にも雪が降ると言われいる。例年だと初雪は11月中旬以降。
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2015年11月25日（20cm）
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2016年11月24日（20cm）
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2017年11月16日（0.1cm）
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2018年12月11日（10cm）
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2019年11月30日（0.5cm）
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2020年12月5日（1cm）
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2021年11月26日（4cm）
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2022年11月16日（0.5cm）
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2023年11月18日（0.5cm）
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2024年11月19日（0.1cm）
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2025年11月18日（0.5cm）
天気予報を見て、夜間や早朝に運転予定の人は、早めにタイヤ交換をする。北軽に住んでいると、普通に生活するだけで自然と危機管理能力が上がる。
直近の5年間でひざ丈（50cm）を越える積雪はまれ。
15cm以上の降雪があった日
2021年：1/24（20cm）
2022年：1/11（15cm）、2/11（15cm）、2/18（15cm）、3/19（30cm）
2023年：2/10（40cm）
2024年：1/20（15cm）、2/25（20cm）、3/1（30cm）、3/5（20cm）、3/12（15cm）
2025年：3/5（20cm）、3/16（17cm）、3/19（20cm）
雪が全くないわけではなく、うっすら降った雪が寒くて解けずに雪景色は広がっている。
まとまった積雪が単発で終わってしまうので、なかなか積雪量が増えていかない年が多かった。2024年と2025年は3月にまとまった積雪が続き、久しぶりにひざ丈以上の雪を楽しめた。
ここ数年、暑すぎる夏に全国的なクマの出没…「キャンプと言えば夏！」の概念が通用しなくなりつつある。キャンプのベストシーズンは冬！の時代が来たのではないか。
きっと、ここに来たら冬が好きになる。暮らすには不便なことも多いが、それも含めて楽しめる冬の魅力が北軽井沢にはたくさんある。「寒い」は「楽しい」、あたたかい服装であそびに来てみてはいかがだろう。
