きたもっく仕事図鑑39
ミツロウキャンドルで森を彩る仕事
キャンプ場では、ツリーハウスなど夜の森のライトアップを実施。加えて、冬季の毎週土曜日には、キャンドルナイトを行っている。
今年はスタッフが手作りしたミツロウキャンドルを使用。
ミツロウは、はちみつの副産物。あさまのぶんぶんの養蜂チームから分けてもらった。

はちみつを採取する際に切り取る蜜蓋(はちみつの糖度が80%前後になるとミツバチが完成の印にする蓋のこと)や、木枠からはみ出して作られた巣(通称ムダ巣)を精製して使用する。
▼ミツバチの体から分泌される成分でできているため、巣を作るにも一苦労!蜜をしぼり終えた巣は形を整え、再び巣箱に戻す


▼削った蜜蓋や巣…精製すると六角形ではなくなってしまうが、暖かみのある黄色とほんのり甘い香りが残る


冬の森は殺風景だ。陽射しを受け止めていた葉は落ち、今はすっかり見通しがいい。色は少なく、樹皮のグレーと地面の白黒のモノトーン。夏のお祭りみたいなにぎやかさにくらべ、落ち着いた雰囲気。夜は音が少なく暗い。人によってはこわく感じるかもしれない。

取材がてら火を灯すお手伝いをした。キャンドルホルダーを開けて風向きに注意しながら、ひとつひとつ火をつける。ゆらゆら揺れるオレンジの炎は小さいけれど、温かみを感じる。
ツリーハウスノッポのてっぺんには「エオリアンハープ」がある。夏は聞き取りにくいが、冬はほぼ毎日音が鳴る。不思議な音色なので聞き逃さないように耳をすますと他にもたくさんの音があることに気づく。川や風の音だけでなく、運が良ければフクロウやムササビの鳴き声が聞こえる。
夜の暗闇は、日によってさまざま。見上げた星空にびっくりする日があれば、月明かりだけで歩ける日もある。暗いけど、暗さに慣れれば案外見える。

視覚が制限される分、感覚が研ぎ澄まされるのだろう。人工物に囲まれて生活していると忘れがちな、生き物としての機能が自分にも備わっていることにはっとする。少し野生動物の仲間になれた気がしていつの間にか、わくわくしている。
▼月明かりに照らされたムササビ、夜は彼らの時間帯!無心にナラの冬芽を食べていた(2019年1月19日おしぎっぱの森で撮影)
冬の夜は、長くて寒い。その分、火のぬくもりがより染みる。夜の森で冷えたら、アサマヒュッテで暖まって。夜ヒュッテでは、ミツロウのワークショップを行っていた。ハチミツを買う・食べるだけでなく、小さな循環が目に見える。その中にはお客さんやスタッフ、自分自身も含まれている。
今後、キャンプでも使えるキャンドルの販売を企画中。循環の輪を少しずつ広げられるよう一歩ずつ形にしていきたい。
▼森の住人コロモックたちがつくった雪だるまがキャンドルに紛れている…ちょっとした遊び心もたのしい


▼キャンドルナイトは3月末まで毎週土曜日開催!詳細はイベントカレンダーを確認ください
