きたもっく仕事図鑑33
テントサイトをととのえる仕事
スウィートグラス(キャンプ場)の宿泊場所はコテージ・キャビン・テントサイト合わせ計150ヶ所、そのうちテントサイトは100区画ある。
建物は、清掃必須とわかるが、備品がほぼないテントサイトはどうだろう。
スウィートグラスでは、①チェックイン前に異常はないか②チェックアウト後に忘れ物やゴミが落ちていないか、テントサイトの確認を行っている。
テントサイトのチェックアウトは11時30分まで、チェックインは13時からはじまる。早くチェックアウトする人もいるので、実際には時間の幅はあれど1時間30分の間にテントサイトの受け入れ体制を整える。
とはいえ、そんなに汚れてないでしょう?と侮るなかれ。落としものに気づきやすいフローリングにくらべ、砂利や芝生の上でのゴミ拾いはとても気をつかう。野菜くずや米粒、輪ゴムやビニールの破片など、小さなゴミを見落とさないようにサイト内をまんべんなく見て回る。
▼サイトチェックに必要な道具たち、火ばさみとバケツ、細かな灰や炭は十能とホウキで
ゴミ拾い以外にも、5~9月は草刈りに大忙し。紅葉が始まれば落ち葉拾い。強風や台風が来たら枝を拾い、道路にかかるような枝もあらかじめ剪定しておく。
▼芝生の区画はサイト境界が見えやすいようにロープの上だけ短く刈る気配りも
▼ひと夏に2・3回はあるサイト看板の補修、道具で後ろが見えにくい車に乗る人は運転にも気をつけて
▼ここ数年、突発的な豪雨が多く、サイトに溝が出来てしまうことも。今後の大きな課題だ。
▼合間の時間でおしぎっぱの森や場内全体の整備も進める
「きれいを保つ」は、だれかの努力で出来ている。雨や雪の日もきれいを保つために働く人がいる。
「チェックインまでに施設をきれいにする仕事」でも取り上げたが、清掃は、チームプレーだ。全員野球で時間内に仕上げる。
このチームの中にお客さんが含まれていることを忘れてはならない。自分さえ良ければなんだっていいという人は、真のキャンパーとは呼べないだろう。
▼意外と多いサイトに落ちてるゴミの例:お米のとぎ汁やラーメンなどの残り汁を地面に流した残飯・にんにくやタマネギの皮・ゆで卵の殻。細かくて拾いにくい
「次に使う人のために」チェックアウト前にお客様自身でも、なるべく原状復帰をお願いしたい。
少しずつの思いやりが続いていくことで、働く人も来場者もキャンプを楽しむ環境を一緒に守れるとうれしい。
【テント泊する人はここに気をつけて】
次の人が快適に過ごせるように原状復帰を心がけよう!!
・炭や灰
炭や灰は地面に落ちると細かく取り除きにくい。上にテントをひろげると汚れてしまうおそれもあり。なるべく地面に落とさない工夫をお願いします。
・芝生の焦げ
焚火台の高さが足りなかったり、火にかけたダッチオーブンをそのまま地面に置いてしまったりすると地面が傷みます。15cmほど地面から離す、熱を伝えないシートを敷くなど工夫をお願いします。
・ペグの抜き忘れ
ロープを外すと見失いがちなペグ。地面が凍結する冬には抜けなくなることも…夏も木の根っこに刺さってしまうと抜けなくなるのでご注意を。なかなか抜けないペグは無理せずスタッフまでご相談ください。
・氷
繁忙期はチェックアウト後すぐにお客様が入ることも。解けきらない大きな氷は炊事棟のシンクへ。