きたかる発&初!
ウイスキーの蒸留所 見学リポート 

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キャンプ場とあさまのぶんぶんファクトリーのちょうど中間に、気になる建物が建ったのは2年前。
北軽井沢蒸留所」と書かれた施設内部には、銀色のタンクと木の樽が並んでいる。
迎えてくれたのは株式会社LINKの坂本さん。
東京銀座で会員制のオーセンティックバーを経営しながら、夢だったウイスキーの醸造を開始した。

早速、蒸留の過程を詳しく紹介してもらう。
最大のポイントは標高。1,100mを超える北軽井沢では「沸点」が平地より低くなるため、麦芽本来の濃厚な味わいが楽しめる。
素材へのこだわりはもちろんだが、麦汁の搾り滓は地域の酪農飼料に、蒸留の廃液はバイオマス発電に提供しているというのも驚きだ。
樽を地元八ッ場ダムのトンネル内で熟成したり、廃熱を有効活用したサウナを考えていたり。
ウイスキー造りだけでなく、資源の再利用や地域連携まで意欲的に取り組んでいる。

坂本さんと話していると、どうやってお客さんを楽しませようか…というバーテンダーとしてのサービス精神があるように感じる。
一緒にウイスキーづくりを楽しんでもらいたいと、オーナーズカスク制という「樽買い」をサービスの主流としている。
北軽井沢という土地を選んだのも、標高や気候条件、水質に加えて、気軽に遊びに来れるアクセスの良さも大きいという。

New pot(蒸溜したての未熟成モルトウイスキー)が
第18回フェミナリーズ世界ワインコンクール2024で「金賞」受賞

ウイスキーはシェリーやバーボンに使用した古樽を引き継いで使用するのが特徴だが、新樽には本当のオリジナルをつくれる楽しさがある。
北軽井沢のナラでオリジナルの樽を作りウイスキーを仕込めたら…こんなに「ロマン」を感じることはない。
樽の製造ができる国内工場は本当に少ないが、形にできる方法を鋭意企画中だ。