キャンプ場スタッフが教える火の愉しみ方 焚き火編(道具・燃料・料理)
こんにちは!キャンプ場スタッフのまっちゃです。
肌寒くなり、葉の色が変わりはじめ、北軽井沢では秋っぽくなってきました。秋キャンプで欠かせないのが、やっぱり焚火ですよね!
今回のテーマは、キャンプ場スタッフが教える「焚き火の愉しみ方」です。「楽しみ方」ではなく「愉しみ方」です。愉しむとは、自分自身の考え方でいくらでも”たのしさ”は変えられることを指します。
今回はスウィートグラスのスタッフがお勧めする「焚き火の愉しみ方」をまとめましたので、ぜひ、ご参考ください。
(※2021年9月25日に公開した記事を再公開しました)
火にまつわる注意点をおさらいしておこう
焚火はキャンプの醍醐味ですが、一酸化炭素中毒・火事・やけど…一歩間違えれば危険な存在にもなります。環境や周辺のキャンパーに配慮し、マナーを理解することも大切。
▼こちらの記事を参考に
STEP1 道具を用意しよう
スウィートグラスでは、基本的には地面で直接焚き火をすることはできません。熱による地面へのダメージが大きく、後始末が大変(地面に散らばった灰や炭を回収するのは一苦労!)
専用の焚火炉があるサイト以外では、必ず焚火台が必要です。最近は様々な種類が販売されていますが、今回はスウィートグラスのレンタルで取り扱っているものをいくつかご紹介します。
Coleman ファイヤーディスク
とにかくコンパクトで、お手入れ簡単!初心者の方やちょっと焚火を楽しみたいって方にオススメです。
snow peak 焚火台
言わずと知れたsnow peakの焚火台。スウィートグラスではSサイズとLサイズがあります。焚き火だけでなく、焚火料理をしたい方にオススメです。
ティピ型ストーブ tipi90
組み立て式の焚火台とは一線を画す、揺るぎない存在感が魅力のストーブ。おしゃれ好きのキャンパーさんにオススメです。
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気になる焚火台はありましたか? 目的やシーンに合わせて、選んでみましょう。焚き火台以外にも以下の道具が必要です。
グローブ
火傷をしないためにもグローブや軍手を着用しましょう。
※薪や斧による怪我の予防にもつながります。
★売店にも販売あり
火ばさみ
★スウィートグラスでは無料でレンタルできます。
焚き火台シート
地面に火が触れていなくても、火の熱や火の粉で地面へのダメージが少なからずあります。スウィートグラスでは「ウッドチップがあるサイト」以外はシートの義務はないですが、使用することで、より環境に配慮したキャンプをすることができます。
※焚き火台シートの参考になったサイト
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今回ピックアップしたのは、最低限必要な道具になります。他にもいろんな商品があるので検索してみましょう。
STEP2 燃料を用意しよう
焚火で必要な主な燃料は、以下の4つに分けられます。
①太い薪
②細い薪
③火口(着火剤)
④火種(マッチ・ライター)
燃料は小さいものから大きものの順番に燃やしていくのが基本です。もっと詳しくご紹介します。
①太い薪
薪には広葉樹と針葉樹の2種類あり、それぞれ特徴があります。
広葉樹:火付けはしにくいけど、火が長持ちする。
針葉樹:火付けはしやすいけど、火は長持ちしない。
焚きつけの時は針葉樹。火が大きくなったら広葉樹を入れましょう。
スウィートグラスの薪は社内で製造しています。2024年から宿泊料に薪代が含まれるようになりました!品質にこだわった浅間山麓産の薪をぜひ、お楽しみください。
②細い薪
いきなり太い薪に火をつけようとしても、なかなか火は大きくなりません。最初は細い薪で火を大きくしてから、太い薪に切り替えましょう。
③火口(着火剤)
火口とは最初に火を点火させる燃えやすい素材のことを言います。簡単なものだと着火剤です。その中でもオススメなのが「ドラゴン着火剤」です。大きく燃えてくれるので、簡単に着火できちゃいます。
焚火に慣れてきたら、着火剤以外の火口を試してみるとおもしろいですよ。例えば、シラカバの樹皮や松ぼっくりなどの自然素材。その地域の自然を探索しながら楽しむのもキャンプの醍醐味ですよね。
スウィートグラスには自由に探索可能な「おしぎっぱの森」があります。これからの季節は紅葉も綺麗なのでオススメです。
*注意*管理している地域や施設での採取は、その場所のルールやマナーに従ってください。
④火種(マッチ・ライター)
ライターは便利ですが、個人的には「マッチ」を使って欲しいです。最近はマッチを使う方が減ってきている気がします。
手間を惜しんでは、キャンプは楽しめないと思っています。せっかくのキャンプ!お子さんやパートナーとチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
STEP3 火を育てる
私たちは焚きつけから火を大きくしていく工程のことを 「火を育てる」と表現しています。しっかりと面倒を見てあげないと火は大きく育ちません。あなたの火に対する姿勢が大きく関係してきます。
じっくりと観察して、どこがいけないか、何が必要か判断して対処していきましょう。また、上図には書いていませんが、天候を意識することも忘れれてはいけません。
・風向きは大丈夫か?(風下にテントがあると火の粉や煙で危険)
・気温は?湿度は?(気温が低い日や湿度が高い日は着火しにくいので、火口を増やす)
・この後の天気は?雨は降らないだろうか? などなど
強風などの悪天候な日は、リスクを考慮して焚火を自粛することも大切です。
STEP4 焚火料理
焚火料理はとても奥が深いです。 この場では語りきれないほどの魅力が詰まっています。まだ、焚火料理を味わったことがない人向けに、おすすめの焚火グルメをご紹介します。
スモア 難易度★☆☆
串に刺したマシュマロを焚火で焼いて、ビスケットと板チョコで挟んだ焚火スイーツです。幸せの味がします。
マシュマロは直火ではなく、焚火の熱で焼くのがポイント。焦らずにじっくり焼けば、フワとろに仕上がりますよ。
焼き芋 難易度★☆☆
みんな大好き焼き芋。焚火で焼いたサツマイモはとっても美味しいです。濡らした新聞紙でお芋を包んでから、その上をさらにアルミホイルで包んだら下準備は完了。焚火の中に入れる時は、炭となった「熾火」の中に入れることがポイントです。お芋を焼いている間に他の調理もできるので、オススメです。
ダッチオーブン料理 難易度★★☆
ハードルが高いイメージがありますが、意外に簡単なダッチオーブン料理。下ごしらえした野菜やお肉を放りこんで火にかけるだけで、激うま料理ができちゃう「魔法のお鍋」です。
※ゼ◯ダの伝説みたいな・・・笑
カレーやシチューが定番ですが、スウィートグラスの予約食材を利用すれば、下ごしらえが済んだ状態でのお渡しになるので、初めての方も安心です。
数ある食材の中で、私がお勧めするのは「SGまるまる丸どり」です。これはぜひ食べてほしい。初めて食べた時は美味すぎて笑いました。余った鳥のガラはスープにもできるので、ひとつで2度美味しいです。
焚火BBQ 難易度★★★
BBQなんて簡単だと思われがちですが、火加減がとても難しい料理になります。直火で焼きすぎると焦げるし、火が弱いと生焼けなんてことがよくあります。焚火のコントロール力が試される料理。それがBBQです。
そもそもBBQは火力が安定した「炭」でやることが多いですが、焚火の場合は、煙が燻煙の役割を担って、炭とはまた違った魅力があります。
数センチある大きなお肉をじっくりかけて焼くのがBBQの本場アメリカのスタイルです。肉自体の味というよりも「いかに肉をおいしく調理するのか?」に主眼が置かれており、まさに焼き手の力量で料理のクオリティが試されます。
調理が不安な方は「鉄板」を使うと、焦がさずに焼くことができるのでオススメですよ。
さて、いくつかご紹介してきましたが、「仲間や家族と火を囲み、一緒に食べる」 これが一番のスパイスであり、焚火飯の魅力です。
普段、家ではなんとな〜く役割が決まってて、家事や料理を任せっきりになってませんか?焚火をきっかけに家族とコミュニケーションをとってみましょう。
STEP5 焚火と向き合う
日が沈み、焚火料理も楽しんだ。周りは、風で揺れる木の葉の音と虫の声。パチパチとはぜながら、ゆらめく焚火の炎と火の温もり。
夜の焚火は心を穏やかにしてくれます。普段では話しにくいことも、なぜか焚火の前では話しやすいです。
いつまでも眺めていられますが、キャンプ場の夜はみんなの時間です。
始まりがあれば終わりがあります。 薪を入れる量は燃やしきれる分だけ。限りある資源だからこそ必要以上は燃やさない。
消灯時間などはキャンプ場によって違います。スウィートグラスでは22時から「おやすみタイム」なので、21時には片付けに入れるように調整しましょう。
さいごに
STEP5までお伝えした「火の愉しみ方 焚き火編」ですが、いかがでしたでしょうか?少しでも焚火の魅力が伝われば幸いです。
キャンプ中にわからないことやお困りごとがあれば、スタッフがフォローさせていただきますので、お気軽にお声がけください。
それでは、素敵な焚火ライフをお過ごしください。
■キャンプ場北軽井沢スウィートグラス■