地域未来創造事業体の挑戦 VUCAの時代だからこそ”大義”という旗が必要だ

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浅間北麓で事業を興して25年。私たちは現在、きたもっくを地域未来創造事業体と位置づけています。地域の未来を循環型事業の創造を通じて創りだし、ひとつのあるべき地域社会モデルとして実践し、そのエッセンスを社会に提示していきたいと考えています。私たちは自然に従う生き方をベースに“自然や人との関係性を再生する”ことで循環型事業を構築しています。未来は自然の中にあるのです。

地域の未来に灯りをともすには、『地域産業インフラ』の創造と『コミュニティ』の再生が必要です。数年前から薪/養蜂などの地域資源を価値化する事業を展開していますが、これらは、スウィートグラスを単なるキャンプビジネスとして位置付けていたら生まれてこなかったかもしれません。これからも、私たちは大義の旗のもと、事業を多面的に展開していきます。

そして2020年、スウィートグラスは新たなキャッチコピーを掲げようとしています。

『スウィートグラスは家族を再生する』

25年経過して、スウィートグラスは家族の関係性を再生してきたのだと改めて実感しました。これからの25年はそれをより意識的に積み上げていこうと考えています。

またこの気づきによって、新たな事業も立ち上がろうとしています。家族以外の大切なコミュニティ、会社、における人と人との関係性を再生する事業です。火(焚火)を中心にした、本音で話そうと思える環境を提供する事業です。火を中心に、相向かいではなく相手と同じ方向をみることで集団内に共感がうまれます。個人においても、火/自然を体感することで素の自分に向き合え、内省が図られます。共感と内省、それは他者理解と自己肯定感の醸成につながります。他者理解と自己肯定が醸成された場こそが、本音で話そうと思える環境であり、VUCAの時代に必要不可欠なものであると私たちは信じています。

私たちはこれからも大義の旗を掲げつつ、目の前にあるシーンをひとつずつ積み上げていくことを正直に続けていきたいと思います。弊社の事業に関心があれば、是非一度、浅間北麓北軽井沢にお越しください。焚火を囲みながらお話をしましょう。

荒涼の大地から感動の大地に

この大地から受ける感動をより多くの人に伝えたいという想いだけで、一本ずつ木を植え続けてきました。そして現在、その荒涼の大地は年間10万人の人々が集う感動の大地となりました。この事業を進めるなかで私たちは以下のことを意識してきました。

■制約を受け入れること(ルオム理念/自然に従う生き方)

700年に一度ゼロに戻る(ゼロポイント)浅間の大地は私たちに自然に従う生き方しかないことを教えてくれました。浅間の大地で事業を組み立てる以上、それは大前提の制約条件です。制約を前向きに捉えることで未来は切り拓かれると私たちは考えています。

■素の自分を知ること

圧倒的な自然を前にすると自分の小ささを身体感覚として自覚することができます。素の自分に向き合うことから逃れられないのです。私たちは、素の自分と向き合うことで、本当の謙虚さがうまれ、相手を慮ることができ、他者との関係性を紡ぐこともできると考えています。事業を進めるには、多くの人の協働作業が必要になりますが、その核には密度の高い人との関係性があります。

■事業を枠にはめないこと

私たちはスウィートグラスの事業をキャンプビジネスとしてではなく、フィールドビジネスとして捉えています。そして、都市型のマーケティングやプロモーションと距離を置きながら事業をこれまで進めてきました。キャンプビジネスという枠にはめなかったことで、目の前にあるシーンが全く別のものに見えてきたのです。

きたもっくにおける事業創造の循環

浅間北麓での事業を展開していくなかで私たちが学んだこと、それは『想い→大義→ストーリー→共感→躍動→想い…』の循環を果たすことの大切さです。この循環を果たすことで関わる人たちそれぞれが未来への確信をもつことができるのです。