【斧の手入れ】楔の替え方

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ショールームの庭の泥濘も乾いて、薪割りしやすくなりました。
スタッフもストレス解消兼ねて、パカーンと割ったりしています。
音を聞きつけて見に来る方や、自分にぴったりの斧を探しにいらっしゃる方で、連日斧コーナーが盛り上がっております。

試し割用で使っている斧の頭が動くようになってしまったので、Tさんに交換を頼みました。
Tさんは、三度の飯より斧が好きという物好きで、どんなに忙しい状況下でも「斧関連」の頼み事は断りません。
(案の定、すぐ直してくれることに)
予め取寄せておいた、交換柄と楔を手渡すと、嬉々として修理を始めました。

修理手順をご紹介する前に、ご存知でない方のために少し説明します。
斧はメンテナンスが可能です。
斧頭は一生もので、たまに研いだ磨いたりして補修します。
斧の柄は痩せてきたら、打ち直しや柄の交換をすることで安全に使用できます。
カタログを見て「替え柄」に気付いてる方もいるかもしれませんが、当店でもお取り寄せが可能です。
※ 斧によって柄が変わるため、受注してから取寄せます。取寄せは輸入元に在庫あれば3日程で入ります。


【斧の修理手順 ~楔の替え方編~】

① まず、必要な道具を準備。


上の写真左から、
(斧)薪割り鎚ロング、大型薪割り、大型薪割り、
(替え柄)大型薪割り用
写真右端の上から、
(道具)ドリル(キリでも可)、木づち(楔打ち込み用。金づちでも可)、ペンチ(古い楔(クサビ)を引っこ抜く用。ラジオペンチがおすすめ。なければドライバーでも取れます)、替えの楔×2
※ 写真にはありませんが、ノコギリも必要です。
※ 木製楔を打ち込む際、木づちと木製楔の間に噛ませる木っ端(厚さ3~5センチくらいのもの)があるとよいです。

プカプカしてきた、グレンスフォシュの大型薪割り。
でもまだ柄は丈夫なので、木製楔と金属製楔のみ交換します。

ドリルで、古い木製楔を削ります。ガガガガガ。

古い木製楔を削って、中央に残った鉄製楔を…

ペンチで引っこ抜きます。ドライバーでも取れます。
※ 先の細いペンチ(ラジオペンチ)の方が抜きやすいです。


木製・金属製楔を抜くと、斧頭と柄を分かつことができます。
※抜きづらい時は、木づちで軽く打つなどしてみましょう。

そして、新しい木製楔を差し込みます。

力強く打ち込んでいく時は、木製楔が割れないよう、木っ端を噛ませます。
ここで重要なポイント!
ズラさず真っすぐに、均一に、木製楔を打ち込みましょう。

出っ張りすぎた部分を、ノコギリで削ります。

綺麗に揃った断面に、新しい金属製楔を…

打ち込んで、完成!
ここまで仕上げた後、うすくコーキングを塗ると、柄痩せ防止になります。
(コーキングの代わりに、木工用ボンドでも◎)

手直しして使いよくなった斧で、試し割り!

~斧の替え柄と、替え楔の価格目安~
グレンスフォシュの替え柄は、約4,000~6,200円(税別)、替え楔(木製・金属セット)380円(税別)
※金額は、2018年4月現在のもの

斧の種類によって柄・楔が異なります。ご注文の際は、斧の名前か品番をお知らせください。
※ 当店での交換サービスは行っておりません(アドバイスはできますので、不明点はご相談下さい)