地域でつくる!おいしい未来─
牛と野菜がつなぐ 地域の輪
堆肥づくりに欠かせない牛糞は、地域の酪農家から供給される。
人よりも牛の方が多いと言われる北軽井沢で、50年以上も牛飼いを続ける「バイオトラスト軽井沢牧場」。
約600頭の牛から出る糞尿を1年かけて熟成させた堆肥は、年間3000トンにも上る。
大半は北軽応桑の近隣農家に、また最近は嬬恋村へも運ばれ、キャベツやレタスなど高原野菜の土壌になる。
酪農と農業は相性がいい。
堆肥の活用だけでなく、乳牛の世話も近隣の農家と連携している。
毎日欠かせない乳搾りは、農作業の合間のパートタイムに支えられている。
国内有数の酪農地帯である長野原町では、2022年に家畜排泄物による発電事業をスタート。
巨大な真空タンクの中で発酵を促し、発生したメタンガスを電気や熱に変換する仕組みだ。
副産物である消化液の利用など、更なる地域内連携が求められる。