飛び級社会人!自由学園生徒たちの
きたもっく循環体験レポ

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自由学園のインターン・プログラム「飛び級社会人」に参加した生徒たちのレポートです。

事業の起点である山をバギーで巡る

きたもっくでは二度上山という山を所有しており、山にある木を使って事業を行っています。私たちはバギーに乗り、二度上山を見学しながら事業展開の説明を伺いました。かつて針葉樹の木をよく植えていた所に循環する森を創っていくということで広葉樹に植え替えているそうで、実際に植え替え途中の場所も見学させていただきました。木炭にする際には主に広葉樹を使い、適切な時期に伐採すれば再成長するという特性を活かし『自然に従う』という指針に沿った事業を展開しています。

チェーンソーでスライスした丸太はお土産に♡

自由学園の取組み
私たちの学園では、埼玉県の飯能に学校林を所有しており、学校林の間伐材や、キャンパス内の伐採木を教材として活用したり、校舎や備品に活用しています。

森や山を今後守っていく為にも、生態系にも人々にも優しい事業をされていることを身をもって体験させていただきました。貴重な体験をありがとうございました。

阿久津悠斗(2年)

ファクトリーで木の価値化を学ぶ

きたもっくで行っている製材について説明していきます。まずきたもっくは保有している二度上山という山で植林を行っておりそこから木を伐採し工場へ持って行き、太くしっかりとした原木は建材や家具などに加工し、家具や建材にするには細すぎる原木は良質な薪へ、さらに細い枝は炭焼きに使い、製造過程で出た木屑や木端は木材を乾燥させる乾燥室の燃料にしたり、地域の農家の人へ牛などのベッドとして渡したりと余すことなく木を最後まで大切に扱っており、本当に自然に感謝し環境のことを考えながら仕事をしていました。

製材機にも乗って実際に丸太をスライスしました

自由学園の取組み
自由学園では2020年まで、学園で使う机や椅子を手作業で製作する活動を行なっていました。また2018年頃から岐阜の森に行き広葉樹材の使途を検討したり、より良い森づくりとは何かを学ぶ活動を続けています。更には校舎の建て替えの際に、学園の伐採木を加工して、授業の一環としてロッカーの扉を作るなど、様々な活動を行なっています。

私たちの学校では、埼玉県の飯能に学校林を所有しており、学校林の間伐材や、キャンパス内の伐採木を教材として活用したり、校舎や備品に活用しています。森や山を今後守っていく為にも、生態系にも人々にも優しい事業をされていることを身をもって体験させていただきました。貴重な体験をありがとうございました。

平田隆清(2年)

地産材で養蜂箱を作る

巣箱はきたもっくが経営している、あさまのぶんぶんファクトリーで作りました。工程としてはただひたすら木材を合わせて釘を打つというとてもシンプルなものです。しかし、慣れていない私にとっては難しく何度も釘を曲げたり指を打ったりしてしまいました。また、木は生き物なので節や木目をみて釘の位置を決めなければ釘がだめになってしまいますし、木も割れてしまいます。
養蜂のスタッフさんはやはり慣れており、まっすぐにきれいに釘を打っていました。
一人一つ、少し不格好な箱が6つ出来上がりましたが、その巣箱が約2、3年使われると思うとなんだか、ワクワクしました。

今回は実際に養蜂場をみることはできませんでしたが、今度はちみつを食べる時には製材をした人、巣箱を作った人のことを思い浮かべてみるのもいいかもしれません。

みんなで巣箱づくり 日が暮れるまで頑張りました

私はよく家族でキャンプに行きます。いつもは利用者として行っているキャンプ場を、どんな思いでキャンプ場を作ったのか、レンタル品はどのように管理しているのか、経営の立場から見てみたいという思いがありました。
また、日本にたくさんある森林がうまく循環していなかったり森林伐採が問題になったりする中で、人間はどのように自然と向き合うべきか、自然との共存を大切にしているきたもっくさんからヒントを得ることができればと思い、きたもっくさんに応募させてもらいました。

明石日菜子(2年)

ツリーハウス作りを手伝う

ツリーハウスを見るのは初めてだったので、今回のプログラムの中で特に楽しみにしていました。特に印象に残っているのは、初めに描いたスケッチの構想のもとで作りあげていくということです。建築についての知識はありませんが、何かを建てる時には設計図が必要なのでは、という私の中の固定概念がありました。もちろん、基礎的な知識があるから出来ることですが、元の構想にはなかったハープをてっぺんに取り付けたように、柔軟な対応のもと造られているツリーハウスは見るだけでワクワクして、童心に帰るような気持ちになりました。
元々ある木に沿って造られていることを、登ったときに無造作に生えている枝から感じました。きっと、この枝も完成に向かっては見れなくなるだろうと思うと貴重なタイミングで中に入れたことを嬉しく感じました。
私たちもツリーハウスの周りに木の板を打つ作業をお手伝いしました。養蜂箱作りでも感じましたが、普段なかなかやらない作業なのでとても手際が悪く、何度も釘を曲げて打ってしまいました。幸い裏の見えにくい所なので、いつか完成した時に自分の心の中で「あっあそこ自分が打ったな」と思うことにします。

地上から10メートル!絶景を眺められるツリーハウス

宿泊したコテージを清掃する

私たちが通っている自由学園では「労作」という掃除を毎日昼食後に30分間行っています。ここでは、それぞれの掃除する担当が予め決まっており、その場所を私たちは「自治区域」と呼んでいます。落葉を掃いたり、農作業や花壇の手入れ、お手洗や教室の掃除など、自分たちが過ごすキャンパスの手入れは全て自分たちで行っています。

なので、清掃作業と聞いた時は普段行っていることを想像したので、炭を焼いたり木を切ったりすることよりもいちばん身近に感じていました。

実際の清掃作業は、自分達が宿泊した施設の清掃で、ストーブ周りの掃除、床掃除、窓・台所、お手洗・お風呂掃除、の4手に分かれて行い、私はその中でお手洗・お風呂の掃除をさせて頂きました。普段、学校で行っていることと通ずることもありましたが、違いを感じることもありました。例えば、自分の家などの掃除であったら妥協してしまうことも、私が掃除をした後そのまま次のお客様が入ると考えると普段以上に目を凝らして汚れをとろうと必死に掃除をしました。

この清掃作業を始める前に、清掃リーダーの安田さんが、「多くの人はあんまり掃除っていうものが好きでないかもしれないけれど、ここSweetGrassを利用してくれる方たちが綺麗で過ごしやすいと言ってくれるから自分たちもその期待に答えられるよう、この仕事に挑んでいる。」ということを仰っていて、それが凄く私の中で印象に残っています。実際にSweetGrassの受付前にあった「SweetGrassすきなトコ」という、意見ボードのようなものにも綺麗や清潔というカードがいくつも目に入りました。また、私自身もSweetGrassで過ごしてみて、キャンプ場とは思えない程の綺麗さに驚きました。ですが、この清掃作業を通してきたもっくの清潔さの理由がわかった気がします!

この清掃作業に限らず、全ての体験を通してきたもっくで働いてる方たちは各々が自分の仕事に誇りをもって生活していることを強く感じました。その姿はとても生き生きしていて素敵な働き方、生き方だなと。私も誇りを持って挑める人であれたらいいなと感じました。

キャンプ場に宿泊して、夜ごはんも自分たちで作りました

私は普段キャンプなどのアウトドアなことはせず、どちらかというとインドアなので自然を感じたかったというのと、ひとつの事に囚われないような多くの事業に惹かれ、様々なことを経験してみたかったので選びました。

永田瑞歩(2年)

焚火を囲んで語りあう

きたもっくで様々なことを体験した中で、タキビバにある焚き火は特に自分の心に残るいい時間でした。自由学園でも焚き火を囲む経験をしたことがあったので、もともと身近に感じていました。学校で経験した焚火は生徒や教員と深い話をしたり、受験希望者の人に在校生が学校紹介をする「交流の空間」として使われてきました。それに対して、きたもっくでの焚き火は「交流」もさることながら「みんなが一つになれる空間」だったと自分は感じました。私たちインターン生ときたもっくのスタッフさん達で焚き火を囲んでいる時間は、なぜか年齢も性別も異なるのに一体感を感じることのできた時間でした。そして焚き火を囲んでいるとなぜか自分の本音を言える安心感がありました。焚き火にはただ温まり、焚き火を眺めている場所だけでなく、人と人がコミュニケーションを取るのに最適な場所だということが分かりました。焚き火を囲んでいるとみんなの視点は燃え上がる火に集まり、火を中心にして一体感を感じることができました。焚き火には人の心に安心感を与える効果があり、焚き火を囲んでいる時間は日常の様々なことから解放され自分を見つめ直すことのできる時間だと、今回の経験から実感しました。

きたもっくの若手スタッフたちと焚火を囲んでフリートーク

自分がもともと自然が好きというのと去年、インターンできたもっくにキャンプをしに行った時ものすごく楽しかったというのもあり選びました。きたもっくについて調べると自然の循環について様々工夫をいているということで、自分も実際きたもっくから色々学びたいと思ったからです。

熊澤雄一郎(3年)

きたもっくを選んで凄くよかったと感じています。去年のインターンプログラムの最後にきたもっくを訪れた際はお客様側として行きましたが、今年はきたもっくの運営側を経験するということで、自分が去年は知らなかったきたもっくの事業や自然への循環について学べ、すごくいい経験ができて良かったです。

近藤時(3年)

 

キャンプ場の管理棟前で記念撮影