8年目の狼煙が伝えたいこと
焚火の温もりが身に染みるような11 月の土曜日、スウィートグラス名物の火祭り「アサマ狼煙(のろし)」が開催された。
コロナの影響で中止となるイベントも多々あったが、狼煙の火だけは絶やさない…
そんな想いが継がれて8年目を迎えた。
祭りの準備は、きたもっく総出で行われる。
天を焦がすほどに燃え上がる櫓(やぐら)や百人分の松明枝、人の背丈ほどもある巨大なスウェディッシュトーチ、そして大量の薪・薪・薪。
裸火の魅力を味わってほしい─その一方で、山の資源を大切に使ってほしい─
アサマ狼煙で露わになる葛藤は、キャンプ場運営のジレンマに重なる。
火を焚くことと山を守ることは、相反することではない。
むしろ伐期を迎えた森や、密集した木立ちに人の手が入ることで、自然は活き活きと甦るのだ。
問題は木質資源のなかに、活用しやすい部分としにくい部分があること。
新たなチャレンジとして、今まで活用できなかった細い幹や枝で作った「コロマキ」を、この冬から全面導入する。
狼煙の火を絶やさない─天を焦がす火煙を見上げながら想いを新たにしている。