薪ストーブ教室【朝まであったかい焚き方のコツ】

最終更新日

朝が寒くて辛くなってきました。
これからもっと寒くなるわけで、先が思いやられます(毎年のことですが)。
そんなことをボヤいていると、Nさんがストーブを長く焚くコツを教えてくれました。

先にコツだけ書いてしまうと、
1.空気量を1/2程度に絞る
2.極太の薪を入れる

…ということなんですが、この2点だけを実践して痛い目を見た人が多いのだそうです。
どうやら、コツよりも前の「下準備」が肝になるらしい。
今回は、この冬初めてストーブを焚く初心者さんでも分かるよう、下準備からご説明します。

1.まず用意したいのが、燠。
ナラやクヌギなどを焚くと、炎が収まった後に真っ赤に輝く燠(おき)が出来ます。
就寝前の最後の薪入れまでに、たっぷりの燠を作っておくことが必要です。
※燠を作るには「広葉樹」の薪が必要です。カラマツなどの針葉樹は燠になる前に燃え尽きてしまうため。

2.つぎに、広葉樹の極太薪。
しつこく長く燃えてくれるのは、ナラやクヌギなどの広葉樹。
大きすぎない玉切りがあればベストですが、割った後の薪でも大丈夫。
太目の薪を束ねて、難攻不落な丸太のようにまとめます。
イメージとしては、

こんな感じです。
ストーブによって炉の広さはマチマチ。
炉内が広く取られた大型ストーブ程、極太薪が入るので、長く焚くのに長けています。
逆に、小型ストーブは蓄熱性も低くなるため、長く焚くのは不利なわけです。

3.そして、ダンパーを開き、丸太のようにした薪をくべます。
ダンパーを開いたら、先程の丸太薪を入れましょう。
薪を足すと少し温度が落ちますので、ダンパーはしばらく開けたままにしておきます。

4.「しっかり燃えてる感」が出たら、ダンパーを閉めて空気量を絞ります。
炉の火が安定し、250度を超えるくらいになったらダンパーを閉めます。
※厳密に250度まで待つ必要はないですが、「しっかり燃えてる感」が掴めるまでは目安にしましょう。

以上が、暖かい朝を迎えるための下準備とコツです。
ストーブ機種や煙突の長さによって、空気の絞り方は変わります。
ひとまず、2/3程度から始めて、少しずつ空気量を減らしてみてください。

ファンヒーターや電気ストーブと違い、どこのお宅でも同じように燃える…とは言えないのが薪ストーブ。
燃料の薪ひとつとっても、ナラとカラマツでは燃え方も使い道も違いますし、煙突の長さによっても燃え方は変わります。煙突が長い方がドラフトが強くなり燃えやすいですが、引きが強くなる分、燃え過ぎるという面もあるのです。

ご自宅のストーブの特性を知って、暖かい朝を迎えましょう!