きたもっく仕事図鑑40
アーティストと新しい視点を探す仕事
ルオムの森で「アトリエキャビン成果展」が2026年4月3日から行われる。「アトリエキャビン」は、キャンプ場スウィートグラスを滞在場所とする一風変わったアーティスト・イン・レジデンス。
アーティスト・イン・レジデンスとは?
作家(アーティスト)が一定期間滞在し、普段と異なる環境でその土地の風土や自然を体験しながら制作やリサーチを行うこと。
繁忙期を除き、毎月1組ほどのアーティストにキャンプをしながら自由に創作と向き合う時間を提供している。
きっかけは、担当スタッフが山梨県にある清春芸術村に行き、アーティスト・イン・レジデンスの存在を知ったこと。
2023年2月にアトリエキャビンの第一回目を実施。オープンスタジオやワークショップを中心としたが、アウトプットばかりでせわしなく感じ「もっとスウィートグラスでのインプットの時間を大切にしてもらいたい」と形を変えてきた。
とにかく、アーティストのための時間を
アーティストには「3~5泊の間で、好きに過ごしてください。フィールドワークを希望するなら一緒に行くし、逆に無理に何かしなくてもいい」と伝えている。
▼参加したアーティストさんのInstagramやnoteをのぞくと、充実した時間をすごしていることがわかる
依頼を受けて制作する「クライアントワーク」ではない。滞在中に制作をしなくていい。主従の上下はなく、成果物も求めない。どうやら一般的なアーティスト・イン・レジデンスとは異なるらしい。担当スタッフは、アートとは畑違いの経歴。それが逆に良かったのかもしれない。
そこでは何かを体験してもよいし、しなくてもよい。
何かを制作してもよいし、しなくてもよい。
何かを感じるだけでもよい。
「この先変わるかもしれないし、どんどん変わったほうが良いと思っています」と、かっちり決まった条件はあるようでない。
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キャンプ場は「自分のことは自分でやる」が基本だ。宿泊場所を提供し、サポートはするが、自ら考え判断する体験を奪わない。選択肢が多く、自由度が高い。食事は食材を持ち込んで炊事できるし、場内のカフェで簡単に済ませることも可能。炊事も炭火を起こす、薪ストーブの上で、ガスコンロで…とバリエーションが多い。ただ暮らすだけ、生活自体が新たな体験(インプット)につながる。
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アーティストの一例として、画家だけでなく料理人やシンガーソングライター、カメラマン、文筆家など多様性に富んでいる。何かを表現すると言う意味では、誰もがアーティストだ。自然の中に身を置くキャンプ場は、創作活動にきっと適している。
誰もがだれかの視点になる
アウトプットには、その人の思想やそれまでの経験がにじみ出る。北軽井沢に滞在した経験は、作品の表面上に見えなくともその人の中に取り込まれ、作品の中に混ざり込む。
アーティストに限らず、スウィートグラスでの滞在がこれからの人生に少しでも良い変化のきっかけになればうれしい。
この場所に来て、人と会って、同じ空気を吸って、生活したことで起きるちょっとした変化が、良いものになるように。
絵を描いたり、おしゃべりしたり、写真を見せたり…発見したことは、ぜひ、いろんな方法で近くの人に伝えて欲しい。身近な人に伝えるのは創作の第一歩。何かを感じ、発信することで、想像力が広がり、人生の幅が広がっていくだろう。ぜひ創作を楽しんでほしい。
アトリエキャビン成果展-前期-
4月3日(金)~6月14日(日)
参加アーティスト
栗山由加・浅野智・大和田慧・山重徹夫/そら・相田永美



