北軽井沢 谷川俊太郎 金色週間 2025

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名前が歌になる教室

詩人・谷川俊太郎の息子・賢作さんと、作曲家・寺島尚彦の娘・夕紗子さん。
子ども時代、きたかるで夏休みを過ごした2人の音楽家が、浅間小学校でスペシャル授業を開いてくれた。

賢作さんは作曲家。ピアノを使って自己紹介をする。
「たにかわけんさく」という名前を朗々と歌い上げたかと思ったら、ブルース風にかっこよくシャウトしたり。同じ名前でも全然違う印象になって、教室の温度まで変わるみたい。「言葉は関係ない」と、詩人のお父様に反発するようなことを仰る。
自分や友達の名前が即興の歌になって、子どもたちは大興奮!

高学年のクラスでは、それぞれ好きな楽器を手にして、校歌をサンバ調にアレンジ。
こんな授業だったら楽しかったのに…大人の私はうらやましい限り。忘れられない思い出になるかしら。

詩を歌い演じる、3つのステージ


新緑芽吹く「みどりの日」には、北軽井沢ミュージックホールで3つのステージが開催された。
俊太郎さんの詩に、賢作さんが曲をつけ、夕紗子さんが歌うコンサートは大盛況。アンコールでは長野原中学の校歌も披露された。

午後からは、演劇集団円(えん)によるオムニバス公演。俊太郎さんのことばマジックが弾ける舞台に、客席がゆれ木立ちもゆれる。

トリは賢作さん率いるDiVa(ディーバ)のライブ。
それぞれの舞台で同じ詩を詠んでも、声音や間のとり方で世界観さえ変わることに驚く。

詩は空をこえて、ラララ

言葉や歌は身近にあるが、その魅力をゆっくり楽しむ機会はあまりない。詩にメロディが重なると、みんなの心はひとつになるのだ。
最後に、俊太郎さんが作詞した「鉄腕アトム」を全員で合唱する。歌声が風にのって、野山に満ちていくのが見えた。